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間違えやすい英文

時制と完了形で日本人がやりがちな英語の間違い

英語の時制は、日本語に「はっきり対応する形」がないため、感覚だけで訳そうとすると誤りが起きやすい分野です。特に現在完了は「〜した」という日本語に引きずられて過去形と混同されがちで、逆に未来の話をするときはwillを使いすぎてしまう傾向があります。ここでは日本人学習者に多い誤りを15例取り上げ、「なぜ不自然なのか」を日本語の発想と対比しながら直していきます。

現在完了と過去形の使い分けでの間違い

誤り1
Yesterday I have finished my homework.
(昨日、宿題を終えました)

現在完了は「今とのつながり」を表す形です。yesterdayのように「いつ」を明示する言葉は、その出来事を過去の1点に固定してしまうため、現在とつながっている現在完了とは相性が悪くなります。日本語の「〜した」は過去も完了も同じ形なので、この区別が意識しづらい部分です。

正しくは
Yesterday I finished my homework.
(昨日、宿題を終えました)

誤り2
I have seen him last week.
(先週彼に会いました)

last weekという具体的な過去の時点があるので、誤り1と同じ理由で現在完了は使えません。

正しくは
I saw him last week.
(先週彼に会いました)

誤り3
She has already arrived at the station yesterday.
(彼女は昨日すでに駅に着きました)

alreadyがあると「完了形を使うべき」と反射的に考えてしまいがちですが、yesterdayという過去の時点が入った時点で現在完了は使えなくなります。alreadyは過去形と一緒にも普通に使われます。

正しくは
She had already arrived at the station yesterday.
(昨日、彼女はすでに駅に着いていました)
※ここでは「駅に着いた」のがさらに前の出来事を基準にしている場合、過去完了が使われます。単に昨日の一つの出来事なら次のようにシンプルにできます。
She already arrived at the station yesterday.

誤り4
I have lost my key.
(鍵をなくしました)
これを「昨日の夜なくして、まだ見つかっていない」という意味で使うこと自体は正しいのですが、日本人学習者は逆に、単に過去の一度きりの出来事を話しているだけなのに、なんでも現在完了にしてしまう癖もあります。次の文を見てください。

I have lost my key when I went out last night.
(昨夜出かけたときに鍵をなくしました)

when I went out last nightという過去の時点を示す節があるため、現在完了とは共存できません。

正しくは
I lost my key when I went out last night.
(昨夜出かけたときに鍵をなくしました)

誤り5
I didn’t see him since last month.
(先月から彼に会っていません)

since last month(先月以来)は「過去のある時点から今まで」という現在完了専用の相棒です。日本語の「〜していない」は過去形にも現在完了にも訳せてしまうため混同しやすいポイントです。

正しくは
I haven’t seen him since last month.
(先月から彼に会っていません)

状態動詞・進行形にまつわる間違い

誤り6
I know him for three years.
(3年前から彼を知っています)

「know」は状態動詞で、「知っている」という状態がずっと続いていることを表すには現在完了が必要です。現在形は「今この瞬間に知っている」という状態のスナップショットにすぎず、「3年間」という継続期間とは結びつきません。

正しくは
I have known him for three years.
(3年前から彼を知っています)

誤り7
I am knowing the answer.
(答えを知っています)

knowやlike、believe、ownなどの状態動詞は、基本的に進行形にできません。日本語の「〜している」という言い方につられて、動作でないものまで進行形にしてしまうのがこの誤りの原因です。

正しくは
I know the answer.
(答えを知っています)

誤り8
I’m living in Tokyo for five years.
(5年前から東京に住んでいます)

liveは状態動詞に近いため、期間を表すforと結びつくときは進行形ではなく現在完了(または現在完了進行形)が基本になります。現在進行形のままforをつけると、期間の起点が今にまで及ぶニュアンスが出せません。

正しくは
I have lived in Tokyo for five years.
または
I have been living in Tokyo for five years.
(5年前から東京に住んでいます)

誤り9
I have gone to Osaka three times.
(大阪に3回行ったことがあります)

「〜したことがある」という経験を表すとき、go toをhave goneにしてしまう誤りは非常に多く見られます。have goneは「行ってしまって今ここにいない」という意味になり、経験用法では使いません。経験を話す本人は今その場にいるはずなので、意味的に矛盾してしまいます。

正しくは
I have been to Osaka three times.
(大阪に3回行ったことがあります)

未来表現と時制の一致にまつわる間違い

誤り10
If it will rain tomorrow, we will cancel the picnic.
(明日雨が降ったら、ピクニックは中止します)

日本語では「降ったら」を未来のことなのでwillに訳したくなりますが、if節やwhen節など「時・条件を表す副詞節」の中では、未来のことでも現在形を使うというルールがあります。主節にはwillを使ってよいのはそのままです。

正しくは
If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
(明日雨が降ったら、ピクニックは中止します)

誤り11
When I will arrive, I will call you.
(着いたら電話します)

これも誤り10と同じ理由です。whenが「時」を表す副詞節を作っているので、未来のことでも現在形になります。

正しくは
When I arrive, I will call you.
(着いたら電話します)

誤り12
By the time he comes, I finish the report.
(彼が来るまでに、報告書を終えます)

「〜するまでに、すでに終えている」という「未来のある時点までに完了している」ことを表すには未来完了が必要です。現在形のfinishでは、単に「終える」という動作そのものを表すだけで、完了しているという含みが出ません。

正しくは
By the time he comes, I will have finished the report.
(彼が来るまでに、報告書を終えているでしょう)

誤り13
I will finish this project until tomorrow.
(明日までにこのプロジェクトを終えます)

untilは「〜までずっと」という継続を表す語で、「〜までに」という期限・締め切りを表すbyとは役割が違います。日本語の「〜まで」は両方の意味を持つため混同しやすい部分です。

正しくは
I will finish this project by tomorrow.
(明日までにこのプロジェクトを終えます)

その他よくある完了形の落とし穴

誤り14
He died for three years.
(彼は3年前に亡くなりました、のつもりで)

dieは「死ぬ」という一瞬の動作を表す動詞なので、forをつけて「3年間死んでいる」という言い方はできません。「亡くなってから3年経つ」という継続的な状態を表したいときは、be dead(死んでいる状態)を使う必要があります。

正しくは
He has been dead for three years.
(彼が亡くなってから3年になります)

誤り15
Have you ever eaten sushi before?
(これまでにお寿司を食べたことがありますか)

everとbeforeはどちらも「経験」を強調する語ですが、一つの文に両方を重ねて使うと冗長になり、不自然に響きます。日本語で「今までに」「これまで」と念押ししたくなる気持ちが、英語でも同じ発想で二重に表現されてしまうケースです。

正しくは
Have you ever eaten sushi?
(お寿司を食べたことがありますか)
または
Have you eaten sushi before?
(お寿司を食べたことがありますか)

まとめ方のポイント

ここまでの15例に共通しているのは、日本語の「〜した」「〜している」「〜まで」がそれぞれ複数の英語表現に対応しているため、直訳すると時制がずれてしまうという点です。特に次の3つを意識すると、多くの誤りを避けやすくなります。

  • 現在完了は「具体的な過去の一点」を示す語(yesterday、last week、when I wasなど)と一緒には使えない
  • if・whenが作る時・条件の副詞節の中では、未来のことでも現在形を使う
  • know、like、ownなどの状態動詞は、期間を表すときは進行形ではなく完了形と組み合わせる

一つずつ完璧に覚えようとするより、自分が実際に書いた英文を見直すときに「この動詞は状態を表しているか、動作を表しているか」「時を示す語と組み合わせて矛盾していないか」をチェックする習慣をつけると、少しずつ誤りが減っていきます。