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間違えやすい英文

依頼と許可の英語、日本人がやりがちな間違いと直し方

「〜してください」「〜してもいいですか」は日常会話で使う頻度が高い表現ですが、日本語の語順や発想をそのまま英語に置き換えると、文法的に崩れたり、意図せず失礼な響きになったりします。ここでは依頼と許可の表現について、よくある誤りを「なぜ不自然か」まで含めて確認していきます。

依頼の表現でよくある間違い

1. Please you help me.

日本語の「どうか、あなたが助けてください」をそのまま語順通りに訳すと、主語の位置がおかしくなります。Pleaseは命令文の前後につけるもので、主語を挟む位置には置けません。

正しくは

Please help me.
(どうか助けてください)

もっと丁寧にしたい場合は

Could you please help me?
(助けていただけますか)

2. You must help me.

「あなたは私を助けなければならない」という日本語の義務表現をそのまま英語にすると、mustは命令・義務の意味が強く、依頼ではなく指示や非難に聞こえます。

誤り:You must help me.
自然:Could you help me, please?
(助けていただけますか)

依頼は「相手の意思を尋ねる」形にするのが英語の基本的な発想です。日本語の「〜しなければならない」を直訳しないよう注意します。

3. Can you please to help me?

pleaseを入れたことでさらに丁寧にしようとした結果、動詞の前に不要なtoが入ってしまう誤りです。Can you/Could you のあとは動詞の原形がそのまま続きます。

誤り:Can you please to help me?
自然:Can you please help me?
(助けてもらえますか)

4. I want you help me.

「あなたに助けてほしい」という日本語を直訳すると、wantの後に動詞が原形のまま並んでしまいます。英語ではwant 人 to 動詞という形が必要です。

誤り:I want you help me.
自然:I want you to help me.
(あなたに助けてほしいです)

ただしこの表現は直接的で、目上の人やあまり親しくない相手にはやや強く響きます。依頼として使うなら次のように言い換えるほうが自然です。

Could you help me?
(助けていただけますか)

5. Do you can help me?

疑問文を作るときにdoを使う癖から、canの前にもdoを置いてしまう誤りです。canやwillなどの助動詞は、それ自体を主語の前に出して疑問文を作るため、doは不要です。

誤り:Do you can help me?
自然:Can you help me?
(手伝ってもらえますか)

6. Would you mind to close the window?

mindは「気にする」という意味の動詞で、後ろには動名詞(-ing形)が続きます。to不定詞を続けるのは誤りです。

誤り:Would you mind to close the window?
自然:Would you mind closing the window?
(窓を閉めていただけますか)

7. Would you mind closing the window? — Yes, of course.

Would you mindは直訳すると「〜することを気にしますか」という意味なので、承諾するときはNoで答えるのが正しい返し方です。Yesと答えると「気にします=断る」という意味になってしまいます。

誤り:(承諾のつもりで)Yes, of course.
自然:No, not at all. / Sure, no problem.
(いいですよ、気にしません)

日本語の「はい、いいですよ」につられてYesと言ってしまいやすいポイントなので、Would you mindには必ずNo側で答えると覚えておくと安全です。

8. Help me, please.(目上の人に対して)

文法的には誤りではありませんが、命令文にpleaseをつけただけの形は、親しい相手や緊急時には自然でも、職場の上司や初対面の相手にはややぶっきらぼうに聞こえます。

カジュアル:Help me, please.
フォーマル:Could you help me, please? / I was wondering if you could help me.
(お手伝いいただけますでしょうか)

依頼の丁寧さは「相手に選択の余地を残す言い方になっているか」で決まります。命令文は選択の余地がないため、フォーマルな場面では疑問文の形にするのが基本です。

9. Could you please helping me?

Could you のあとに動名詞を続けてしまう誤りです。Could you/Can you/Would youのあとは動詞の原形が来ます。動名詞が続くのはWould you mindのときだけと覚えておくと混同を防げます。

誤り:Could you please helping me?
自然:Could you please help me?
(お手伝いいただけますか)

許可を求める表現でよくある間違い

10. Can I use the bathroom?(場面に合わない丁寧さ)

Can Iは文法的に誤りではありませんが、フォーマルな場面や目上の人に許可を求めるときはMay Iのほうが丁寧とされています。日本語では「トイレ借りていい?」も「お手洗いをお借りしてもよろしいでしょうか」も同じCan I/May Iで済ませてしまいがちですが、英語では使い分けが意識されます。

カジュアル:Can I use the bathroom?
フォーマル:May I use the restroom?
(お手洗いをお借りしてもよろしいでしょうか)

11. I want to use your phone.

「電話を使いたいです」という希望をそのまま伝えると、許可を求めるというより要求しているように聞こえます。許可が必要な場面ではMay I / Could Iを使うのが自然です。

直接的:I want to use your phone.
自然:May I use your phone? / Could I use your phone?
(電話をお借りしてもいいですか)

12. Let me to use this.

let 人 動詞という形は使役動詞と呼ばれる構造で、動詞の前にtoは入りません。letのあとは原形がそのまま続きます。

誤り:Let me to use this.
自然:Let me use this.
(これを使わせてください)

13. Can I to go home?

Can I/May Iのあとに動詞の原形が続くところにtoを入れてしまう誤りです。不定詞のtoと助動詞のあとの動詞原形を混同しないようにします。

誤り:Can I to go home?
自然:Can I go home?
(帰ってもいいですか)

14. May I going home?

今度は逆に、原形にすべきところを-ing形にしてしまう誤りです。進行形の発想が強く出るとこの形になりがちですが、Mayのあとは常に動詞の原形です。

誤り:May I going home?
自然:May I go home?
(帰ってもよろしいでしょうか)

15. Is it OK to use this? と Is it OK if I use this? の違い

どちらも「これを使ってもいいですか」という意味で使えますが、ニュアンスに差があります。Is it OK to use this?は一般的なルールとして問題ないかを尋ねる響きがあり、Is it OK if I use this?は「自分が今使ってもよいか」という個別の許可を求める響きになります。

一般的な確認:Is it OK to use this pen here?
(ここでこのペンを使っても問題ないですか=規則として)

個別の許可:Is it OK if I use this pen?
(私がこのペンを使ってもいいですか)

目の前の相手に許可を求める場面では、ifを使った形のほうが相手に直接尋ねている印象になり、自然に響きます。

丁寧さの段階を整理する

依頼も許可も、日本語では「〜してください」「〜していいですか」という一つの言い方で済ませがちですが、英語では丁寧さに段階があります。場面に応じて使い分けると、意図せず失礼になったり、逆に不自然に堅苦しくなったりするのを防げます。

丁寧さ依頼の表現許可を求める表現
カジュアルCan you help me?Can I use this?
標準Could you help me?Could I use this?
丁寧Would you mind helping me?May I use this?
非常に丁寧I was wondering if you could help me.I was wondering if I could use this.

この表からも分かる通り、Could とMayはほぼ同じ丁寧さの位置づけで、依頼にはCould、許可にはMayを使うのが型として自然です。また、I was wondering if〜は依頼にも許可にも使える、もっとも控えめで丁寧な言い回しとして覚えておくと、ビジネスメールや初対面の相手との会話で役立ちます。

依頼と許可の表現は、単語を正しく並べるだけでなく、相手にどれだけ選択の余地を残しているかによって丁寧さが変わります。日本語の「〜してください」「〜していいですか」という感覚をそのまま当てはめず、英語側の丁寧さの段階を意識して言い換える練習を重ねると、自然な表現が身についていきます。