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間違えやすい英文

使役動詞で日本人がやりがちな英語の間違いと直し方

「〜させる」「〜してもらう」という日本語は、英語では make、let、have、get という4つの動詞で表し分けます。日本語では区別しない部分を英語ははっきり区別するため、直訳すると不自然な文になりやすい分野です。ここでは実際によく見かける誤りを15例取り上げ、なぜおかしいのか、どう直せばよいのかを順番に見ていきます。

使役動詞4つの基本イメージ

細かい例に入る前に、4つの動詞が持つニュアンスを整理しておきます。

  • make:強制的に「〜させる」。相手の意志とは関係なくそうなる
  • let:許可して「〜させる」。相手がやりたいことを止めない
  • have:依頼や当然の立場で「〜してもらう」「〜させる」
  • get:説得して「〜させる」。相手を動かすひと手間が入る

この4つは形のルールも違います。make と let と have は「動詞の原形」が続きますが、get だけは「to+動詞の原形」になります。この違いを忘れることが、間違いの大きな原因になっています。

間違えやすい15例

1. makeの後にtoを入れてしまう

誤文:He made me to clean the room.

なぜ不自然か:make の後は動詞の原形が来るルールです。日本語の「掃除させた」につられて to を入れてしまいますが、make には to は不要です。

正しい文:He made me clean the room.
(彼は私に部屋を掃除させた)

2. letの後にtoを入れてしまう

誤文:My parents let me to study abroad.

なぜ不自然か:let も make と同じく後ろは原形です。「留学させてくれた」という日本語から to を補ってしまう典型的なミスです。

正しい文:My parents let me study abroad.
(両親は私を留学させてくれた=留学を許してくれた)

3. haveの後にtoを入れてしまう

誤文:I had him to fix my computer.

なぜ不自然か:have も原形を取ります。to を入れると意味が変わるわけではなく、単に文法として誤りになります。

正しい文:I had him fix my computer.
(彼にパソコンを直してもらった)

4. getの後を原形にしてしまう

誤文:I got him fix my computer.

なぜ不自然か:get だけは仲間外れで、後ろに to が必要です。3の have と形が似ているため混同しやすいところです。

正しい文:I got him to fix my computer.
(彼を説得してパソコンを直してもらった)

have と get の違いは、have が「頼めば普通にやってくれる」場面、get が「説得や交渉が必要だった」場面で使われる点です。

5. 受け身にしたときtoを落としてしまう

誤文:He was made go to the office.

なぜ不自然か:能動態の make は原形を取りますが、受け身になった途端にルールが変わり to が必要になります。これは英語学習者が見落としやすいポイントです。

正しい文:He was made to go to the office.
(彼は出社させられた)

make を受け身にすると get と同じ「to+原形」の形になる、と覚えておくと整理しやすくなります。

6. 「〜させてあげる」でmakeを使ってしまう

誤文:I made him use my car.

なぜ不自然か:日本語の「使わせてあげた」は許可のニュアンスです。しかし make は強制のニュアンスなので「無理やり使わせた」という意味になってしまいます。

正しい文:I let him use my car.
(彼に私の車を使わせてあげた)

日本語の「〜させる」は許可にも強制にも使える便利な言い方ですが、英語では必ずどちらなのかを選ぶ必要があります。

7. 「〜してもらう」でmakeを使ってしまう

誤文:I made my hair cut.

なぜ不自然か:美容院で髪を切ってもらう場面は、強制ではなく依頼です。make を使うと「髪を無理やり切らせた」という不自然な意味になります。

正しい文:I had my hair cut.
(髪を切ってもらった)

この have +目的語+過去分詞の形は「〜してもらう」の定番パターンです。次の項目で詳しく見ます。

8. have+過去分詞の語順を間違える

誤文:I had cut my hair.

なぜ不自然か:目的語の位置を間違えると「私が髪を切った(過去完了のような形)」という紛らわしい文になってしまいます。have の使役用法は「have+人やもの+過去分詞」の順番を守る必要があります。

正しい文:I had my hair cut.
(髪を切ってもらった)

同じ形で getも使えます。I got my hair cut. も同じ意味で使われ、どちらかというと get のほうが口語的です。

9. 被害を表すhaveを見落とす

誤文(意味の取り違え):I had my wallet stolen. を「財布を盗ませた」と誤解する

なぜ不自然か:have+目的語+過去分詞は「してもらう」だけでなく「(望まない形で)される」という被害の意味でも使われます。日本語にはこの発想がないため誤解しやすい部分です。

正しい理解:I had my wallet stolen.
(財布を盗まれた)

同じ形でも文脈によって「依頼」と「被害」のどちらにもなるため、状況から判断する必要があります。

10. forceとmakeを同じ感覚で使ってしまう

誤文:He forced me go to the hospital.

なぜ不自然か:force は make と似た「強制する」という意味ですが、形が違います。force は to 不定詞を取る動詞で、使役動詞の仲間ではありません。

正しい文:He forced me to go to the hospital.
(彼は私に無理やり病院に行かせた)

make と force は意味が近いために形まで同じだと思い込みがちですが、文法的な扱いは別物です。

11. allowをletと同じ形で使ってしまう

誤文:My boss allowed me take a day off.

なぜ不自然か:allow も let と近い「許可する」という意味ですが、こちらも to 不定詞が必要です。let との混同から原形を使ってしまうミスがよく起きます。

正しい文:My boss allowed me to take a day off.
(上司は私が休みを取ることを許可してくれた)

意味が近い動詞ほど形まで同じだと錯覚しやすいので、make・let・have・get の4つだけが原形を取る特別なグループだと意識しておくと安全です。

12. make it possibleの語順を崩す

誤文:This app makes possible to learn English.

なぜ不自然か:make には「make+目的語+形容詞」という形もあり、「〜を…な状態にする」という意味を表します。この形では目的語を省略できません。

正しい文:This app makes it possible to learn English.
(このアプリのおかげで英語学習が可能になる)

ここでの it は形式的な目的語で、本当の内容は後ろの to learn English です。日本語にはない発想なので、決まり文句として覚えておくとよい形です。

13. 感情動詞との組み合わせでmake me surprisedとしてしまう

誤文:The news made me surprising.

なぜ不自然か:「驚かせる」は surprise という動詞自体に「〜を驚かせる」という意味が含まれています。驚く側を主語にするときは過去分詞形の surprised を使います。

正しい文:The news made me surprised.
(そのニュースは私を驚かせた)

より自然に言うなら The news surprised me. と surprise をそのまま動詞として使う形もよく使われます。make を使う場合は形容詞化した surprised、excited、disappointed などの過去分詞形を選ぶ点に注意してください。

14. have someone doの語順を逆にしてしまう

誤文:I had do my assistant the report.

なぜ不自然か:have の使役文は「have+人+動詞の原形+目的語」という順番が決まっています。日本語の「やってもらう」を直訳しようとして語順が崩れるケースです。

正しい文:I had my assistant do the report.
(アシスタントに報告書を作ってもらった)

人を先に置き、その後に動詞、その後に目的語という順番を型として覚えておくと作文しやすくなります。

15. let meを命令文のように使ってしまう

誤文:Let I explain this.

なぜ不自然か:let の後は目的格(me、him、her など)が来ます。I のような主格を置くと文法的に誤りです。

正しい文:Let me explain this.
(説明させてください)

Let’s の後も同様で、Let’s go. のように動詞の原形が続きますが、人を挟む場合は必ず目的格にする必要があります。

使い分けの整理表

最後に、4つの使役動詞の違いを一覧にしておきます。

動詞後ろの形ニュアンス例文
make原形強制的にさせるmake him go
let原形許可してやらせるlet him go
have原形頼んでやってもらうhave him go
getto+原形説得してやらせるget him to go

この表で特に注意したいのは get だけ形が違う点と、make が受け身になると to が必要になる点です。日本語の「〜させる」「〜してもらう」は便利な分、英語にするときにどの動詞を選ぶかで意味が変わってしまいます。例文を作るときは、強制なのか許可なのか依頼なのか、場面を具体的にイメージしてから動詞を選ぶようにすると、誤りを減らせます。