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米英の違い

食べ物と飲み物の米英表現の違い一覧

食べ物と飲み物に関する語彙は、アメリカ英語とイギリス英語で最も違いが目立つ分野のひとつです。同じものを指していても呼び方がまったく異なることがあり、知らないと注文の場面で戸惑うこともあります。ここでは代表的な20組ほどの表現を対比表にまとめ、特に紛らわしいものは例文つきで解説します。どちらが正しいということではなく、地域による呼び方の違いとして捉えてください。

食べ物と飲み物の呼び方対比表

意味アメリカ英語イギリス英語
クッキーcookiebiscuit
ビスケット(薄いパン状)biscuit(別の意味)scone に近いもの
フライドポテトfrieschips
ポテトチップスchipscrisps
キャンディー・お菓子candysweets
なすeggplantaubergine
ズッキーニzucchinicourgette
パクチー・コリアンダーの葉cilantrocoriander
ルッコラarugularocket
えびshrimpprawn
ジャム全般jelly(果肉なし) / jamjam
炭酸飲料soda(地域によりpop)fizzy drink
ひき肉ground beefmince
糖蜜molassestreacle
万能ねぎ・青ねぎgreen onion / scallionspring onion
ビーツbeetbeetroot
干しぶどう(種なし小粒)golden raisinsultana
粉砂糖powdered sugaricing sugar
全粒粉のwhole wheatwholemeal
缶詰・缶cantin
綿菓子cotton candycandy floss
アイスキャンディーpopsicleice lolly
酒屋liquor storeoff-licence

この一覧だけでも、野菜や調味料の名前が驚くほど違うことがわかります。特にeggplant(なす)とaubergine、zucchini(ズッキーニ)とcourgetteはフランス語由来の語をイギリス英語がそのまま使っている例で、料理番組や海外のレシピサイトを見る際によく遭遇します。

特に紛らわしい表現を詳しく見る

chipsとfries

アメリカ英語のchipsは薄く揚げたポテトチップスを指し、細長く揚げたフライドポテトはfriesと呼びます。一方イギリス英語では、細長く揚げたものをchips、薄く揚げたスナックのポテトチップスはcrispsと呼びます。

I’d like fries with my burger.
(バーガーにはフライドポテトを添えてほしいです。)※アメリカ英語

Can I have chips with my burger?
(バーガーにはチップスを添えてもらえますか。)※イギリス英語

この違いを知らずにイギリスでfriesと注文すると、店員に意図が伝わらないことがあります。逆にアメリカでchipsと言うと、揚げたてのフライドポテトではなく袋入りのスナック菓子を連想されることが多いです。

cookieとbiscuit

アメリカ英語のcookieは日本語の「クッキー」とほぼ同じ意味で使われます。イギリス英語ではこれをbiscuitと呼びます。ただしイギリス英語のbiscuitはやや広い概念で、日本で言う甘いビスケットやクッキー全般を含みます。

I baked some chocolate chip cookies.
(チョコチップクッキーを焼きました。)※アメリカ英語

I baked some chocolate chip biscuits.
(チョコチップビスケットを焼きました。)※イギリス英語

なお、アメリカ英語のbiscuitは日本のクッキーとは違い、朝食に食べられる塩気のあるふわっとしたパンのようなもの(バターミルクビスケットなど)を指すため、意味のずれに注意が必要です。

jellyとjam

アメリカ英語では、果肉を漉して作る透明感のあるものをjelly、果肉が入っているものをjamと区別することが多いです。イギリス英語ではこの区別をせず、どちらもjamと呼ぶのが一般的です。またイギリス英語のjellyはゼリー(デザートのゼリー菓子)を指すため、アメリカ英語のjelly(ジャム)とは全く違うものになります。

Could you pass the jelly, please?
(ジャムを取ってもらえますか。)※アメリカ英語での意味

Could you pass the jelly, please?
(ゼリーを取ってもらえますか。)※イギリス英語での意味

同じ文でも国によって想像するものが変わる典型例なので、旅行や留学の際は文脈で判断する必要があります。

sodaとfizzy drink

アメリカでは炭酸飲料全般をsodaと呼ぶ地域が多く、一部地域ではpopと呼ばれることもあります。イギリスではfizzy drinkという言い方が一般的で、特定の銘柄を指さない場合によく使われます。

Do you want some soda with your meal?
(食事に炭酸飲料はいかがですか。)※アメリカ英語

Do you want a fizzy drink with your meal?
(食事に炭酸飲料はいかがですか。)※イギリス英語

アメリカ国内でもsoda、pop、coke(南部で炭酸飲料全般を指す用法)と地域差があるため、これはアメリカ英語の中でも幅がある表現です。

レストランでの注文に関わる表現の違い

食事の場面でよく使われる語にも違いがあります。

  • 会計を頼むとき:アメリカ英語ではcheck、イギリス英語ではbillと言うのが一般的です。

    Could we have the check, please?
    (お会計をお願いできますか。)※アメリカ英語

    Could we have the bill, please?
    (お会計をお願いできますか。)※イギリス英語

  • テイクアウトを頼むとき:アメリカ英語ではto go、イギリス英語ではtakeawayと表現します。

    Can I get this to go?
    (これを持ち帰りにできますか。)※アメリカ英語

    Can I get this as a takeaway?
    (これを持ち帰りにできますか。)※イギリス英語

  • コースの構成を表す語:アメリカ英語のentréeは主菜(メインディッシュ)を指しますが、イギリス英語やフランス語由来の意味ではentréeは前菜に近い位置づけで使われることがあります。前菜を表す語としてはstarterがイギリス英語で広く使われます。

このように、注文や会計の場面だけでも語彙の選び方が変わるため、旅行先や話し相手に合わせて使い分けると自然な会話につながります。

発音の違いにも目を向ける

つづりは同じでも発音が異なる食べ物関連の語もあります。

  • tomato:アメリカ英語では「トメイトウ」に近い発音、イギリス英語では「トマートウ」に近い発音になります。
  • herb:アメリカ英語ではhの音を発音せず「アーブ」に近くなりますが、イギリス英語ではhをはっきり発音して「ハーブ」となります。
  • basil:アメリカ英語では「ベイズル」、イギリス英語では「バズル」に近い発音です。
  • water:アメリカ英語ではtの音がラ行に近いはじき音になり「ワーラー」のように聞こえることがあります。

これらは綴りの違いではなく発音の違いなので、リスニングの際に「知っている単語なのに聞き取れない」原因になりやすい部分です。動画教材や音声つきの辞書で実際の音を確認しておくと、聞き取りの精度が上がります。

まとめとして押さえておきたい視点

食べ物や飲み物の語彙差は、アメリカ英語とイギリス英語の違いの中でも特に実生活に直結する部分です。どちらの表現が正しいということはなく、話す相手や滞在する地域に合わせて使い分けるのが自然な対応になります。旅行や留学、海外のレシピ・メニューを読む機会がある場合は、この記事の対比表を手元に置いておくと、注文や会話の際の戸惑いを減らせます。地域によってさらに細かい違いがあることもあるため、気になる表現があれば公式の英英辞典や現地の情報源で最新の使われ方を確認することをおすすめします。